ジョブトレ訓練前の状況を教えてください。
私は大学を中退してから17年間、社会に出る事が出来ずにいました。その期間、働きたいと思う事が何度もありました。しかしブランクのある私が採用されるだろうか、と考えると怖くてなかなか行動する事が出来なかったです。そうやってますますブランクが長くなっていくという悪循環の日々でした。
応募のキッカケや訓練前はどのようなイメージだったかを教えてください。
私は姉が一足先にジョブトレを経験していた事もあって家族からの勧めというのがキッカケです。将来の事を考えるとこのままでは不安でしたしね。でも、私は長く社会から遠ざかっていたので、ジョブトレ訓練生の中にうまく溶け込めるだろうか、面談ではどんな事を話すのだろうか、と考えるとかなり心配でした。
訓練中、事務局スタッフはどのようにサポートしてくれましたか?
ジョブトレに来た頃の私は正直言ってマナーや礼儀作法も完璧ではなかったかと思いますが、 ジョブトレスタッフの皆さんは優しく見守ってくれました。1ヶ月できっと変わる、と信じてくれていたのでしょうか? また、コーディネーターの先生との日々の面談や開拓担当の方が見えない所での活動など、親身になって取り組んでもらえたのが本当に有難かったです。
受講された内容のなかで印象に残っていることを聞かせてください。
OA研修です。私の製造業という職種にパソコン技術は関係無いだろうと思うかもしれませんが、OA 研修で学んだ“作業の効率化”という考え方がとてもためになりました。会社での時間は貴重なのでキー1つを押す回数でさえ短縮した方が良い、という考え方は自分の職場でも当てはめられます。そこで同じ仕事を行うにしても時間を気にし、効率よく、素早く動くことを意識する事にしたのです。そんな働き方を見て、私の事を気に入ってくれた先輩方が多くいる事を、後から知りました。
どのようにして就職活動の課題を克服しましたか?
体力をつけるため、毎日1時間のウォーキングに取り組みました。コーディネーターの先生がアドバイスをくれるのでそれに従っていればきっと大丈夫という安心感がありました。面接練習や履歴書の書き方も手厚くサポートしてくれますしね。それと人前で話す事ですが、これは日々の1分間スピーチやジョブトレの仲間達と接する事で意外と自信を持てる様になります。
どのくらいの訓練期間を経て、いつから本採用になりましたか?
2016年、7月から3ヶ月のOJTを経て、10月からの本採用となりました。これは順調に行けば予定通りの事なのですが、面接を受けた時から長く働いてくれる人を求めているので頑張って欲しいと言われていました。
勤務先での業務はどのようなことをしていますか。何にやり甲斐を感じますか。
島豆腐の真空パックの製造、商品の県外発送を受け持っています。私は手先の器用さを生かしたいと思いこの会社に入りましたが、当初は思った以上の力仕事に戸惑いました。それでもキツイ仕事を続けているうちに腕力が付き、不安に思っていた力仕事もこなせる様になっていきました。できなかった仕事、苦手な仕事が、出来る様になって行く所にやりがいを感じます。
今後の展望について教えてください。
まずは任された仕事をしっかり果たして戦力の1つとして日々の仕事を行う事ですね。それと、ひろし屋食品は今後、県外はもちろん、海外まで視野に入れて営業を行っていく会社ですのでその事も視野に入れ、私も社員の一人として関わっていければいいと思います。
これから就職活動される訓練生の皆様にメッセージをお願いします。
最初に触れた様に私は17年、社会に出ていませんでした。それでも今は良い職場に恵まれて働いています。私から見れば5年や10年のブランクがある人でも決して社会に出るのに遅いとは思いません。17年間引きこもっていた人間は絶対に社会復帰出来ない、と決まってはいないのです。社会に出るかどうかは自分が決める事です。でも私がそうであった様に、ブランクのある人は面接に行くという事だけでも相当ハードルが高いですよね。だから一緒に力になってくれるジョブトレは有難い存在です。他の都道府県にこの様なサポートがあるかどうかは分かりませんが、とりあえず沖縄に住んでいる私達は幸運ですよ。訓練手当も貰えますしね。